最低賃金 後編

最低賃金 後編

「ラーメン一杯、3,000円!」

福島の喜多方(札幌、福岡に並ぶ三大ご当地ラーメン)で
インバウンド向けに、一杯3,000円のラーメンが登場しました。
なぜ、インバウンドに!?
ずばり、自国での賃金が高いからです。
インバウンドとは、外国人が訪れてくる旅行のこと、
日本へのインバウンドを訪日外国人旅行、訪日旅行といい、
自国から外国へ出かける旅行をアウトバウンドまたは海外旅行といいます。
日本からの海外旅行は、円安の影響もあり、
出かける人が減少していますが、インバウンドはその逆です。

こうした状況の背景にあるのは、
日本の賃金が低いからです。
なぜ、欧米レベルにならないのでしょうか。
いくつか理由があると思います。
まず第一に、
賃金と物価によるサポートが、
国、政府レベルにないことが挙げられます。
「賃金は上がらないが物価は上昇する」
物価だけではなく、税金も年々上がっています。
フランスやポーランドのように、
物価上昇率と最低賃金上昇率が連動している国もあります。

次に、
日本の社会保障制度や正規、非正規雇用など、
まずは税収ありきで考えられていて、
賃金の上昇は二の次だということです。
その結果、高い賃金を求めて労働市場に参加する人が減り、
企業も優秀な人材に投資できなくなってきています。

最後は、
男女の賃金格差など、労働者の権利を擁護すべく団体である、
労働組合の弱体化に他なりません。
「ストライキ」が良いことかどうか、わかりませんが、
労働組合が会社側と忖度し、低レベルで同意しているケースが
多く見受けられます。これでは欧米との差は縮まるどころか、
差は開いていく一方ですね。

全国労働組合連合会(全労連)が、
最低賃金の時給を1,500円に引き上げるよう、
以前から要求しています。

いつになったら実現するのでしょうか!?

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