鳴呼花の大学サッカー部(解剖学 前編)

2年生時、隣は部屋の3年生

「学生の本分は勉強です!」

大学生活にも慣れてきた2年生時、
「解剖学」という講義がありました。

私たちは体育学部ですから、人間の体の仕組みや名称を
知っておかなければなりません。
先生は、都内の医大から派遣されていたI先生。
授業内容は、文献から体の内臓や骨、筋肉などの名前や
働き方を勉強することだったと記憶しています。
ときに、先生がホルマリン漬けされた人間の内臓を持ってきて
見せてくれたことがありました。

この解剖学で面白いエピソードがあります。
各講義には定期試験があります。
単位を取得するために出席日数とともに重要なわけですが、
試験の点数によって、
80点以上  優
70点〜79点 良
60点〜69点 可
59点以下 再履修
という評価でした。
各講義の試験が行われる7月、年が明けての2月は猛勉強しました。
サッカー部の練習や寮生活は年中続いていますので、
時間を見つけては、夜な夜な部屋に集まって勉強しました笑

解剖学の試験は、特徴があり、
骨と筋肉の名前を100問近く覚える暗記問題です。
毎年試験問題は変わらないので、
先輩から受け継いだ解答を呪文のように覚えるのです。

頭の先からつま先に至るまで、丸暗記しました。
試験前日、私たち2年生の5~6人が集まり、
ひとつの部屋で丸暗記していると、
いち早く丸暗記したSくん(千葉県出身)とMくん(神奈川県出身)
がやって来て、
「まだ覚えていないの!?、俺達完璧だよ」と言って、
丸暗記した解答を披露してくれました。お見事でした。
私は焦りもあり、なかなか覚えられず、
ほぼ徹夜で試験当日の朝を迎えてしまいました。
以前お話したとおり、サッカー部の寮から大学は、
2年生の時からバスと電車を乗り継いで、1時間30分程かかります。

大学の教室に到着すると、最後の悪あがきでもう一度、丸暗記した呪文を
唱えます。いよいよ試験が始まります。

「あれっ、SくんとMくんがいない」
そうです、二人は丸暗記して安心したのか、
寝坊してしまったんです笑

誰も友だちを朝起こす余裕など、ありません。
あれほど完璧だったのに…。

試験欠席は、再履修となります。
再履修となった場合、次の試験でたとえ満点をとっても
「可」の評価となってしまいます。
残念でした。

次回は、解剖学実習編です。

左端がSくん
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