お金の勉強(中編)
硬貨と紙幣の違いをお話する前に、お金の歴史について、ご案内します。
お金というものの概念がない時代、世の中は物々交換でした。
それが、お金の代わりとして貝殻や高価な石、銀や銅などの金属を加工したもの(硬貨のルーツ)となり、誰もが認める価値のあるものに変化していきました。
その代表的なものが「金」です。
日本では江戸時代に「小判」として流通しました。
その後、金は様々なものと交換でき、富の象徴としてのステイタスを確保していきました。
しかしながら、持ち運びが不便、盗難等安全性に欠ける、一度に大きな交換ができないなどの理由から、金を預かる交換所というものが世の中にできてきました。
その交換所が金を預かる代償として発行したのが引換券です。
その引換券が紙幣の起源と言われています。
交換所は今で言う「銀行」ということになります。
金を預かるのですから「金行」と呼ぶのが普通だと思いますが、語呂が悪いところから銀行になったようです(諸説あり)。
ここでは「金本位制度」という言葉を覚えておいておくと良いです。
金は全世界で通用します、各国の銀行が金庫に保管している金と同じ額の紙幣を発行しました。
このことを金本位制度と呼んでいます。
世界ではイギリスが1816年にスタートし、日本は遅れること1897年の明治30年に採用しました。
それでは、今でも金本位制度が採用されているのでしょうか。
次回は、硬貨と紙幣の違いも含め、ご案内していきます。