女子サッカー今昔物語 ワールドカップ開幕編

最強時代のベレーザ。公式戦、3年間負けなし。

2023年オーストラリア&ニュージーランド共催の女子のワールドカップが7月20日に開幕し、
我らがなでしこJAPANは、22日、1次リーグ初戦、ザンビア戦に臨みました。

「日本の女の子は強い」

結果は5-0、相手チームにシュートを一本も打たせず、再三に渡って攻守に圧倒し、最高のスタートを切りました。

この試合、すったもんだした挙げ句、FIFAからの放映権をギリギリのタイミングでNHKが取得し、ひと安心。

と、ここまでは良かったのですが、なんと総合テレビではなく、まさかのBS中継!?
直前になって、パブリックビューイングを探してみたものの、適当なお店が見つからず、一人寂しくテレビ観戦となりました。

2011年ワールドカップで歓喜の初優勝を成し遂げた時も、最初は盛り上がらなかった印象でしたが、
今回は、更に拍車をかけてマスコミもほとんど取り上げることなく、開幕戦を迎えることになりました。

ここで恐縮ですが大昔の話をひとつ(大笑)
30数年前、ベレーザのコーチをしている時、日本代表に選出され、海外遠征から戻ってきた選手に聞いたことがあります。
「外国選手とはパワーが桁違い、自分たちも筋トレしないといけない」スピードや体格の違いは、見た目でわかりますが、パワーの差も彼女たちは肌で感じていたんですね。

うん!?

ここである疑問が湧きました。
スピード、体格、パワーは勝てなくても技術的にどうなんだろうか。

「技術はどうだったの!?」と聞くと、「うちらの方が上手い」という言葉が返ってきました。
「これだ!!」確信しました。

当時女子サッカーは、カテゴリーは少女(小学生)と一般だけで、中学1年生から年齢制限無しで登録ができ、レジェンドの澤穂希さんは、中学1年生で一般登録されていました。

彼女は特別な選手でしたが、中学1年生でベレーザに入団した選手たちのトレーニングメニューは来る日も来る日も技術練習。
ボールコントロール、ボディバランス、そしてブレイン(サッカー脳)の鍛錬、それぞれの頭文字から、3つのBです。

ベレーザの竹本氏、中央。レッズレディースの森氏、左から二番目。
ベレーザ選手のお母さんと一緒に優勝パーティにて。

育成チームとしてチームもベレーザとは分けました。
チーム名をベレーザの妹分ということで「メニーナ」ポルトガル語で「少女」の意味。
「ボニータ」という名前も候補に上がりましたが、当時の読売サッカークラブのトップチームマネージャー兼通訳の方に相談、「メニーナ」に決定しました。

メニーナ単独で、山梨県韮崎市に遠征。なでしこ入りした選手もいます。

今でこそ、日本の女子サッカーは年代別カテゴリーや学校、クラブチーム単位に細分化されていますが、
当時は中学生主体のチームが大学生や一般チームと対戦することは珍しくありませんでした。

今回なでしこJAPANもメニーナ出身者も数多く選出、活躍している姿に大変嬉しく思いました。

次戦、コスタリカ戦(昨年のワールドカップで男子は敗戦)も大いに期待しています!!

目次