社会保険と民間保険〜医療保険(後編)〜

生命保険文化センターの3年ごとに実施している調査(2019年)では、医療保険の加入率は、すべての年代では男性 69.5%、女性75.9%となっており、性別を合わせると全体で73.1%となっています。

日本人の7割以上が、民間の医療保険に加入していることになります。前編では、国民皆保険制度より、健康保険証の持つ役割について、ご案内してきました。それでは、みなさんが民間の医療保険に加入した理由はこれだけ高い加入率の理由は検証してみましょう。

昨年9月末日で、今後、コロナ陽性者の自宅や医療施設以外での療養、「みなし入院」の給付金が特別なケースを除いて停止になったことは記憶に新しいところです。

このように、多くの方の加入理由は、病気やけがで入院した場合の医療費の補助や入院期間中の所得補償を考えてのことかと思います。それに加えて、健康保険証適用以外の治療方法である自由診療、先進医療などを選択した場合、 実費で治療費が発生します。こちらは高額の料金となり、預貯金でまかなうことは難しいです。

また、お子様が入院した場合、付き添いで病室に宿泊した場合も実費となります。長期入院となり、テレビや冷蔵庫をレンタル、個室部屋を希望した場合も同様に実費がかかります。

まとめると、病気やけがなどで医療費が発生した場合、健康保険証が適用外の治療を選択、個別に実費でかかる部分を補填すべき、民間の医療保険を考えるとよろしいかと思います。

社会保険制度と民間の保険が持つ特徴を十分理解し、活用することが大切です。
次回は、万一就業不能編をお届けします。

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