免許証返納

高齢者ドライバーにとっては、免許証返納は切実な問題です。国や地方自治体は高齢者の免許証返納を推奨しています。現段階では、年齢で区切るわけではなく、あくまでも自主返納という形を取っていますが、今後
はルールができるかもしれません。

それでも免許証返納に多くの人が躊躇しているのは、免許証を返納し、車という交通手段がなくなることからの生活不安が挙げられます。特に地方の山間部などは公共の交通手段に乏しく、日々の生活、緊急時の医療
体制にも大きな影響が出てきます。

高齢者による事故が多発していることから免許証返納が注視されているわけですが、事故を起こさない、万一起きた時の迅速な対応について考えてみましょう。高齢者の身体能力の衰え、判断力の低下などは事故につながりやすくなります。免許証更新時の運転講習だけでなく、高齢者を対象とした運転講習や運転者の体力、判断力を維持するようなプログラムも必要です。
それでも事故は起きてしまうことがあります。大手保険会社の自動車保険は、保険会社が貸与するドライブレコーダー(以下、ドラレコ)を車に付けることにより、ドラレコを通して保険会社と通話することができ、事故受付やレッカーの手配、救急車の手配などができます。

また、運転者の運転状況や安否状況を家族と共有できるサービスを提供している保険会社もあります。付帯する特約のドラレコ料金も月額数百円の出費で済みます。ドラレコを付けることは免許返納とは違った形での社会貢献の一つなのではないでしょうか。

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