社会保険と民間保険〜老齢年金編(中編)

 「老後の生活は不安ですか!?」

人は誰しも自身が経験したことのないことについて、不安となります。
その原因のほとんどは「お金」に関することではないでしょうか。

老齢年金の中編では、老後費用の平均値を踏まえ、お話をします。

生命保険文化センターの調査によると、現在、年金受給者一世帯あたりの月々の平均受給額は、22万円ほどです。

ただし、この金額は、長年に渡って厚生年金を支払っていた方とその扶養者となりますので、自営業など国民年金の方は下回るかと思います。

現行のルールでは65歳以上の方々が受給者の対象となります。
生活費や税金などの支出は、ご夫婦で月々30万円近くなりますので、毎月5〜6万円の赤字となってしまいます。
老後豊かな生活、QOL(生活水準)を維持したいという方々であれば月々36万円の出費が必要です。

人生100年時代をどのように生き抜いていったらよいのでしょうか。

前編では、年金制度開始直後の1961年(昭和36年)の平均寿命をお知らせしました。
半世紀以上経過した、2021年(令和3年)の厚生労働省の調査では、男性81.47歳、女性87.57歳と16〜17年から長生きとなっています。

仮に、65歳より約20年の平均寿命を全うした場合、豊かな老後を迎えるためには、毎月の赤字金額を年計算し、それに20年を掛け、総額で3,360万円という金額が65歳の時点で必要となります。

ここまでお話すると更に一層、不安が募ってしまいますね。

後編では、老後までの貯蓄、運用はどうしたらよいのか、身の丈に合った老後生活お送るための準備、現在の支出の見直しなど、ご案内を差し上げます。

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